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海外旅行に出かけようと思った理由は



 ボクはこれまで海外に行ったことがない。飛行機に乗った経験すら、羽田-北海道の往復1回のみ。それなのに、イギリスはロンドンに始まりフィンランドはヘルシンキに終わるという1ヵ月半ヨーロッパ周遊の旅を、無謀にも企画したのである。

 初めての海外旅行というと、韓国2泊3日とか、ハワイ7泊8日とか、近場かもしくは日本人観光客がいっぱい居そうなところに行くのが定番。あえてこのセオリーを外したのは何故か。一言で言うと時間がないのである。




 大学院、しかも博士課程まで進んでしまったボクはもう27歳(当時)。博士論文審査も終わり、会社の都合で入社が7月のため、3ヶ月程度の無職期間を控える身である。外資系の会社のため、入社後の研修は海外で行われたりもするため、入社前のパスポート取得は必須事項。真っ白いパスポートを持って研修に行くのも何やら恥ずかしいので、とりあえずどこかに行っておきたい。(幸いというべきか、研究者生活を断念したおかげで、将来に備えた蓄えを消費に回すことができるようになったという事情もある。)

 行くならば、歴史があって見る価値がある場所、例えばヨーロッパに行ってみたいのだが、全体をまわるにはそれなりに期間を必要とするだろう。第一、長い時間狭い飛行機に乗って向かうのに、一週間やそこらで帰って来るのはもったいなさ過ぎる。こう考えると、近場の韓国を手始めにステップアップ、などという順当な手順を踏むには、3ヶ月は短すぎるのである。




 当時たまたま、先輩がヘルシンキの大学に赴任するところだったので、そこを復路の出発地にすることはほぼ決定。(日本に近づくから帰りやすい。)往路の到着地は一番遠いところ、しかも英語が確実に通じるところという条件で、ロンドンにすることに決定!

 大学生協でパンフレット等を集めつつ、地球の歩き方をずらっと発注しつつ、まずは航空券の予約。往路の到着地と復路の出発地が異なるチケットはオープンジョーと言うそうで、これが可能で、かつ、最も安いチケットを探したら、必然的にアエロフロート航空になった。

 繁忙期をギリギリで避けると、出発は4/21(木)。(何せ翌日以降の出発だと3万円くらい料金が上がっちゃう。)7/1入社ということを考慮すると、最低1週間前には帰って来たい。だが、ちょうどその頃は予約がいっぱいで席が取れない。仕方なく、6/7(火)を帰国の日とした。これで往復料金が約6万円。後にサーチャージも返還されたので、かなりお得だったと思う。




 あとは地球の歩き方とにらめっこをしながら、ルート検索。ユーレイルパスという、ヨーロッパ各国の鉄道共通のフリーパス(日本で言うと青春18切符に近いか?)の存在を知る。飛行機で各地を点々とするよりも、地べたを這いずり回る方が土地の空気を知ることが出来る気がするので、速攻で購入。これが1ヶ月有効で約10万円。ファーストクラスチケットとはいえ、かなり高いが仕方なし。(現地で高速バスも走っていることを知るが、時間がかかるから…)

 ここまで決まると大体各国の滞在期間も決まる。なるべく多くの国を回るようにすると、2~3日/国というところ。まるで「キノの旅」のキノみたい。初めの方や、パスの期限が切れる後半は、格安航空会社を利用することにする。その結果、決定されたルートは次の通り。




日本-成田→(ロシア-モスクワ)→イギリス-ロンドン(周辺めぐり)→フランス-ニース(モナコを含む)→スペイン-バルセロナ→フランス-パリ(周辺めぐり)→ベルギー-ブリュッセル(ルクセンブルクを含む)→オランダ-アムステルダム→ドイツ-ケルン→スイス-クール(リヒテンシュタインを含む)→イタリア-ミラノ、ヴェニス、ローマ、ナポリ→ギリシャ-アテネ→ブルガリア/ルーマニア→ハンガリー-ブダペスト→オーストリア-ウィーン→チェコ-プラハ→ドイツ-ベルリン→エストニア-タリン→フィンランド-ヘルシンキ→(ロシア-モスクワ)→日本-成田




 かな~り、詰め込みました。




 あとは、現金をあまり持っていきたくないので、新生銀行のインターナショナル・キャッシュカード(いまは手数料が高いので、イーバンク銀行のVISAデビット・カードの方がお得かも)を準備したり、各種クレジットカード(海外傷害保険付帯の会費無料)を作ったり、国際学生証(ISIC)をちょっとインチキ(もう学生じゃなくなるのに)して申請したり、YH会員証を作ったりした。

 地球の歩き方は便利だけど、嵩張るし、持ち歩くと狙われるという噂もあるので、地図とホテル情報を中心にコピーした。宿泊場所の予約は、最初のほうだけは事前にネットで予約しておき、あとは旅の進捗に合わせて、各地でネットもしくは電話予約することにした。何せ、初めてだから、予定通りに進むかどうかなんて分かんないし。




 これで大体準備は完了。あとは出発日を待つのみ。



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出発直前、繰り返しチェック



 前日の夜はいつもより早めに布団に入ったのだが、やはり不安なのか、途中で目が覚めてしまう。まだ午前1時。起きる予定の午前5時過ぎまでは4時間以上ある。眠りながら何となく気になっていたのは寝袋のこと。ひとまず持っていかないことに決めて荷物から外しておいたのだが、何となく持っていったほうが良い気がする。やはり持っていこう。初めての海外、何が起こるかわからない。寝袋さえあれば、どんな状況でも眠る方法に困ることはないだろう。

(終わってから考えると、ほとんど使わなかったし、持って行く必要は無かったかも。やっぱり荷物になったし…)

 旅のベテランの人は、ユースホステル(以下、YHと略記)ではシーツ代を別に取られることもあり、寝袋を持っていればそれを払わなくて良いということを考慮して寝袋を持っていく、と言う知恵があるらしいが、こちらはそれ以前のお話である。



 寝袋をキャリーバックに無理矢理くくりりつけ、やっと一安心。4月のヨーロッパはまだ寒いと言うので、ダイソーで買った網袋にジャンパーも入れたため、元のキャリーバックと同じくらいの大きさの付属品がついている。地面を転がすには非常に不安定だ。これらは手荷物としてまとめて持ち込む予定のため、リュックと共に、同じくダイソーで買ったバンドでまとめてある。

旅の記録-ヨーロッパ・アジアめぐり-tv_012005\tv_012005_0001








 そこまでしなくともチェックインさせれば良いだろう、という意見もあるだろうが、アエロフロートロシア国際航空(以下、アエロ)をそれほど信用できない。何しろネット上には、荷抜きや切り裂きなど、預け荷物に関する被害の報告が多すぎる。1度乗ってしまえば、慣れて預けることもできるのだろうが、何度もいうようで恐縮だが、初体験なのである。もしも、Lost Baggageになってしまったら、どうしようもない。不安の種は尽きないのだ。そのため、利便性を考えると本来は持って行きたいナイフなどの危険物は仕方なく抜いてある。

(これもあとから思うと、ナイフはあった方が便利。無いとスーパーで果物を買っても皮がむけない。飛行機の機内食で出てくるナイフはプラスチック製が多いので、パクってもあまり使えなかった。帰国時は荷物をチェックインさせたが、特に問題はなかったことを付け加えておく。)



 ここで、持ち物を確認しておこう。

移動関連品

・旅券(パスポート)

・バウチャー(搭乗券引換券)

・ユーレイルパス(1ヶ月連続)

・予約番号控(Easy Jet、宿泊関連)

・国際キャッシュカード(新生銀行)

・クレジットカード(VISA, MASTER, JCB, AMEX(海外傷害保険自動付帯))

・現金(JPY)

・「地球の歩き方」(ヨーロッパ、中欧編、各都市の地図のコピー)

・「トーマスクック時刻表」初夏版

・「ユースホステルガイド」

・国際学生証(ISIC)

・YH会員証

生活関連品

・パンツ ×3

・Tシャツ ×3

・靴下 ×3

・ハンカチ ×3

・Yシャツ(長袖) ×2

・ジャケット

・ジャンパー

・タオル ×2

・シャンプー(小) ×3

・ボディーソープ(小)

・洗剤 ×15

・歯ブラシ、歯磨き粉

・くし

・電動ヒゲソリ、カミソリ

・耳掻き、綿棒

・鼻毛切りハサミ

・風邪薬

・下痢止め

・酔い止め

・痒み止め

・胃薬

・筋肉痛対策薬品

・絆創膏

・栄養剤(ビンの、カロリーメイト、かつおだし)

・トイレットペーパー、ティッシュ

・袋(ビニール、ナイロン、ゴミ袋)

・南京錠

観光関連品

・デジタルカメラ、バッテリー×2

・電子辞書

・折り畳み傘

・ペンライト

・充電器関連

・腕時計

・携帯電話



 想像できる限りの状況に対応でき、かつ、荷物をできるだけ少なくするという命題を実現するセットのつもりである。

(これもあとから考えると、相当余分なものが多かった。クレジットカードはVISAかMASTERがあれば十分で、逆にJCBやAMEXはあまり使えない。非常食はほとんど持ち帰ってきたし、薬も使わないで済んだ。電子辞書も使う暇は無かったなあ。)



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出発直前、成田空港への険しい道程

 午前5時20分。目覚まし時計が鳴るよりも早く自然に目が覚めた。初春の早朝はまだまだ寒い。少し冷えた空気を払いのけるように、タイマーをセットしておいた石油ファンヒーターから暖かい風が吹いてくる。雨戸を開け、外の天気を確認する。幸い晴れのようだ。昇りつつある太陽の日差しがまぶしい。

 着替えをしていると、母が起きて来た。コーヒーを入れてもらい、ヨーグルトなどを食べる。



 キャリーバックに詰めて転がして行く荷物を少しでも減らすため、かなり厚着になってしまうが、正装(もどき)用のYシャツとジャケットを着込む。冷えるとはいえども、これだけ着込めば少し暑い。

 うっすらとかく汗と共に、心中の不安もにじみ出てくる。今ならまだ出かけるのをやめられる。周りの人はほとんど知っているので今更中止するのは恥ずかしいけれども、予測もつかない不安と隣りあわせで進まなければならないのならば、それもまた選択肢の一つかもしれない。恥ならばこれまで十分にかいてきた。それがいまひとつ増えたところで、どれほどのものだろう。そんな不安を母に口にすると、自分も旅行に出かける前はそうだった、と言ってくれた。宿が見つからなくて苦労したらしい。話したことによって、少し楽になった。

 同時に、ボクはそんな不安とは無縁だと思っていた、とも言われた。動揺とは無縁だと思われているらしい。そんなことあるわけが無い。単にボクは、自分が弱い人間だと思い知らされながら生きてきただけだ。だからこそ、自分にできることが分かるし、できなくても何とかする方法を知っている。冷静さを失ってしまえば、それもできなくなる。だから、がんばって冷静であろうとしているに過ぎない。それが、人には冷たすぎるように映ってしまうこともあるのだろう。でも、いつだって不安で一杯なのだ。

 やはり出かけよう。そう、気持ちを新たにする。進むことでしか、何かを得ることはできないのだから。



 自宅から成田空港までは、電車で3時間近くかかる。午前6時16分に最寄り駅から発車する電車を目指して、自宅の玄関を出る。この家には1ヵ月半は帰ってこれない。そのことに感慨を感じる余裕も無い。ただ、ひたすら駅を目指す。

 家から最寄り駅までは、徒歩で10分くらいだ。午前6時過ぎに家を出たので余裕を持って駅に着けるはず、だったのだが、キャリーバックだと言うことを計算に入れ忘れていた。普段使い慣れないこれを引っ張りながら歩くのは、予想外に時間がかかる。外側に余分な荷物がついてあることもあり、少しでも斜めになると、回転軸がぶれて横転してしまう。

 ひっくり返らないように慎重に引きながら歩くと、だんだん慣れてきたのか、まっすぐ歩けるようになって来た。ようやく駅舎が見えてきたところで、ふと、振り返ると、荷物が少なくなっている。括りつけてあったジャンパーが無いのだ。道理で歩きやすいはずだ。本当に軽くなっていたのだから。



 どうするべきか。

 ここからは落ちている場所が見えない。もうすぐ電車は来てしまう。かといって、ジャンパーを放置するわけにも行かない。取りに戻るにしても、他の荷物が邪魔だ。走りづらい。とはいえ、置いて行ってこちらが無くなっては、本末転倒でもあるし。ちょっとしたミスが不安感によってあおられ、簡単にパニックを引き起こす。それを無理やりに押さえ込む。

 荷物を抱えて戻る。戻る戻る。幸い、150メートルほど戻った所でジャンパーが落ちているのを発見する。ホッとする間もなく、それらを抱え、キャリーを転がす余裕も無く、荷物をつかんだ指を痺れさせながら、再び駅に向かって駆け出した。階段を駆け上る途中で、電車が入線してくる。あわてて財布を出し、パスネットを購入。何とか電車に駆け込むことができた。息が上がっている。荷物をイスに置いて、ホッと一息、汗を拭くボクを、おかしな生き物でも見るように、通学途中の女子高校生が見ていた。



 前途多難という言葉が正にふさわしい。まるで作られたシナリオのようだ。事実は小説より奇なり、という言葉を実感している。

 そもそも、今回の旅行は、準備段階から、かなり無謀なものだった。海外旅行経験なし。飛行機に乗ったのも、研究会に出席するための、北海道往復のみ。自費での飛行機搭乗は初めて。それにもかかわらず、旅行期間は48日。1ヵ月半以上なのだから呆れる。仮にホームシックにかかったとしても、そう簡単に帰れるわけではないのだ。その準備にしても、飛行機の予約を取ったのは、4月に入ってから。荷物の整理は前日になっても終わらず、とても万全と呼べるものではない。おそらく、話を聞いていた大学院の先輩達は、不安を感じていたのではないだろうか。その前に、一度は海外に出かけてみれば良いのでは、とも進められた。しかし、そんな時間も無かった。

 目的地をヨーロッパにしたのは、やはり、ブランド的な憧れと、その歴史に対する興味のためだろう。同期で、アメリカの大学に行っていた某氏は、アメリカ、特にハリウッドのすばらしさを強調していたが、ボクは、自然や長い人の歴史によってつむがれたものをこの目で見てみたいと思う。それに、アメリカに行く機会はこれからたくさんあるだろうから。加えてヨーロッパは、比較的、経済的治安的にも安定しているということも判断材料に加わっていたことは言うまでも無い。危険な目に会うなど論外だ。いずれにせよ、今この瞬間が長期に旅行できる数少ないチャンスであることは間違いないのだから、それを楽しめるような場所にしたかった。



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